LED Safelight (for Dark Room) |
![]() ○概要 原理はめっちゃ簡単、DT200WRのブレーキランプとほぼ同じです。低出力側と高出力側の2系統の電源ラインを持ち、Lo側4.5mA、Hi側15mAでLEDをドライブしています。使用したLEDはA-Bright社のAL50-30-TRCという赤色のSuperFluxLED、所謂高輝度・広角型のLEDです。 まずLEDのデータシートをどうにかして引っ張ってきます。いくらLEDが赤色で単波長といわれていても、どうしてもその前後の波長も出ています。其の辺を探るわけですが、半減域で570nm〜630nm、完全減衰だと550nmあたりのようです。RCペーパーが大体530nm程度まで感光する事を考えると、オレンジだと微妙に被る可能性はあるけど、赤だとそれなりに大丈夫って計算になります。他社の他のLEDを使用する場合はデータシートで発光域の確認が必要です。 基本的な回路構造や理論についてはDT200WRの自作LEDテールの項を見てください、というのも不親切なので簡単に。LEDってのは発光量制御は電圧ではなく電流で行います。あと許容最大電流と消費電圧が決まっていますので、その辺のデータをもとに1ユニットあたりのLED直列数や、ユニット先端に設ける電流制御部分の設計を行います。カーボン抵抗を使うならV=IRの数式を元に計算、CRDを使うなら最終的にCRDが最大能力を発揮する4.5Vが残るように計算します。カレントミラー回路を使ってCRDで生成した電流値をトランジスタで分配するなんて方法もありますけどね。で、この計算や設計が出来れば、後の工作は半田ごてが使える人なら誰でも簡単に出来ます。これに12Vの電源と明-OFF-暗を2系統コントロールできるスイッチボックスを作り、発光体とケーブルで繋いでやればOK。あとは適度にケースを探して納めればよいのですよ。 ![]() 当初の試作段階では4個5列全部を発光させ、低輝度側で4.5mA、高輝度側で15mAを印加させる予定でした。これが試しに1列だけ15mAで光らせたら意外と明るかったので、5列用意したうちの両端1列ずつを光らせる設計に変更しました。んが、結果的にHi側への印加電流とLo側への印加電流が混線するというわけのわからない事態に陥り、急遽設計変更となったのです。それで出来たのが写真の試作2号機。当初は中列の15mA部分1列とその両隣の4.5mA部分2列という構成だったのですが、ナニゲにLoもHiも意外と輝度に差が無く、Lo側の外に1列ずつ追加してHi側15mA×3列、Lo側4.5mA×2列という構成に変更しています。併せて試作1号機も同じ構成に変更してあります。当面はこれでテスト運用していこうかと思っていますが、将来的には高輝度側オンリーにして、発光体の前にLPL製のように、ディヒューザーパネルを設置するほうが無難かもと思われます。ちなみに4.5mA側でも多分ですが、普通のセーフライト程度の輝度はありそうです。なんつーても25個光らせるとオートバイのテールライトの保安基準を堂々とパスできる程度(実際に某陸運局で検査官のOKが出ています)の輝度を誇るLEDを使いましたから。フルパワー点灯した状態が右写真です。 ○安全性 2分、5分、10分、15分、20分と大カビネで段階露光させていますが、とりあえずのところ、4.5mAモード、15mAモードのどちらでも、20分でトーンが出ている気配はありません。ちなみにC-2500LのAF補助光が当たった程度では感光しないってこともオマケで確認が取れたのですけどね。少なくともLED光源で作る分にはフジブロだとまったくといっていいくらい感光しないようです。これで気兼ねなくHiモードで照射できます。 ○将来的な発展計画 電源操作部分はナンボでも増設増築が可能な構造になっていますし、使っている電源も1A仕様なので容量にも余裕があります。将来的にスイッチを増設して換気扇(PCケースファンを利用)や通常照明(白色LEDを使用)も使えるようにするとか、Hi側でも充分な安全性が確保できれば白色LEDの室内灯と赤色LEDの安全灯が混載されてスイッチ1つで切り替えられる発光体を作ろうとか、そんな計画があります。 |
(C)2008 Takayuki Kazahaya |
![]() |