RIKEN RICOHFLEX NEW DIA (RICONAR Ver)
	理研光学のダイキャストボディ二眼レフの2代目です。初代ダイアとの差異はB30バヨネットがレンズ周りに追加された事です。また、このモデルはシチズンMXV搭載モデルと精工舎ラピッド搭載モデルと2つがあり、前者は3枚玉のリコナーを、後者は富岡光学製の4枚玉リケノンを搭載しています。以前はリケノン付きを持っていたのですが、Diacord Gがやってきたときに健全なレンズと入れ替えしてしまい、現状ジャンク状態。今回やってきたのは3枚玉のリコナー付きです。写真は手抜きでRIKENONモデルを使いまわしています＾＾；； 　到来時の不具合はこのシャッターにありがちな油による粘りで、パーツクリーナーの滴下と拭きあげによる清掃で対処しました。まぁこの程度なら分解しなくてもなんとかなるもんです。シチズンMXV搭載機には多い不具合です。オートコードMXVやダイアコードGでも何度か経験があります。 ○2種類のNEWDIA NewDIAには2種類の機体があります。見分け方はシャッターがシチズンMVXか精工舎ラピッド(MXと表記)かがポイント。シチズンモデルは3群3枚トリプレットのリコナーが、精工舎モデルには3群4枚テッサータイプのリケノンがそれぞれ採用されています。リコナーはリコーアナスティグマットと同等品で、絞るとシャープで切れのよい写りをします。しかし、同じ3枚玉のPROMARｓIII同様に、ある程度絞らないと背景が渦を巻いてボケる傾向にあります。 　搭載シャッターの都合で同じ名称の機体ながら両者で構造が違います。ざっと挙げるとシャッターチャージレバーの位置が違う、セルフの使い方が全然違う、シンクロターミナルの位置が違う、などです。ちなみに、シチズンモデルはのちにレンズをRIKENONに、シャッターをMVに換装し、DiacordGにモデルチェンジしました。 ○購入ガイド 　販売当時は低価格路線のイメージが強かったリコーの二眼レフですが、リケノン搭載のニューダイア・ダイアコード系は作りといいレンズ描写といい、オートコードに引けを取らないと思います。欠点といえば2つ、セルフコッキングでないことと、スプール回転角制御の自動巻き止めが原因によるコマ被りでしょう。もう少し評価されても良い機体ではないかと私は思います。 　ちなみにリケノン、リコナー、どっちのレンズを積んでいても価格差はありませんが、リケノン搭載モデルはリコナー搭載モデルと比較し、4枚目の前面コーティングが白濁している固体が非常に多いです。リケノン搭載機はNewDIA、DiacordGあわせて6台手に入れましたが、曇ってなかったのは1台だけ。リコナー搭載モデルでクモリが出ている個体は見たことがありません。描写面ではリコナーモデルはハイコントラストでシャープ、リケノンモデルは浅めのコントラストで線が細い、そんな印象があります。
作例写真
Fujifilm NEOPAN ACROS(EI100) Av=F11 Tv=50 Microfine(1:1)20℃13.5min
（C)2007/2010 Takayuki Kazahaya