minolta SR-T101 | |
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私家版SR-T101の使い方はこちら 1966年に発売されたミノルタ初のTTL露出計内蔵一眼レフカメラ。露出計を内蔵しているだけなら軍艦部にCdS露出計を内蔵したSR-7や、元祖貧乳レンズのロッコールTD45mm固定搭載なERなどがありますし、TTL露出だとトプコンが先行していました。世界初の分割測光機として名をはせたミノルタの名機の1つでしょう。機構的にはNewSR-7にTTL露出計を追加したという構造になっており、CdS受光部の分だけプリズム部分がこんもりとリーゼント風味になっちゃっています。この辺りのデザインで好みが分かれるところなんだとか。私は初めて触れた一眼レフがこれ(初めてのカメラはPenだった、はず(記憶無し))だったので、一眼レフというのはこんなもんだと小学生ながらに感じていました。 ○CLC分割測光 世界初の分割測光、その原理はめちゃくちゃ単純です。ペンタブリズムの上部2箇所に銀蒸着されてない部分を作り、そこに1つずつCdS素子を載せます。それぞれのCdSは視野の上下半分ずつを受け持っており、上半分をメインとした測光値と下半分をメインとした測光値を合計し、露光条件を決定しています。初期のCLC測光は上下の比率は上下で等分だったのですが、いつごろからか上を重視するような配分に変わりました。このCLC測光はXEまで受け継がれることになります。 ○使い勝手 古い機体なので色々と或るわけでして、まず使い勝手のよい点は・・・・・・ ・露出決定のしやすいファインダー内情報 ・完全機械式なので電池切れしてもとりあえず撮れる ・ミラーアップが出来る ・盛大な音量なのに妙に薄いミラーショック などなどです。 じゃ、使い勝手の悪いところは?ってなるんですが・・・・・・ ・やっぱり機械式なので1kg近く重量があり重たい ・TTL化されたおかげで泣くほど暗いファインダー ・慣れないとめちゃくちゃやりづらいフィルム装填 ・シャッターチャージしないと機能しないプレビュー ・レンズ解放がボタンじゃなくて竜頭みたいなレバー などなどです。 このうちフィルム装填は2型になって現代と同じタイプのスプールになります。ファインダーの暗さはSR-T Superになって改良されます。プレビューのことは皆さん最初に悩むところです。X系で慣れてきた人にはプレビューはいつでも押し込めるのが普通ってなるんですが、SR-T系のこのボタンは元々絞り込み測光用ですので、チャージしないと機能しない&プレビューを押すと露出計が止まる機構になっています。あとSRシリーズ共通の大穴がレンズ解放レバー。皆さんがんばってこれを押してくださいます。SR系を知ってる人は知らない人にSR系を渡し、レンズを外させてみるというイタヅラをやらかす場合がありますので要注意です(笑 ○雑感 もう40年前のボディですが、アホほど売れたのでタマ数だけはやっぱり腐るほどあります。おかげでヂャンクの数も半端じゃないわけでして、中古で買うときはちゃんとまともに動くか良く確認してから買ったほうがよいでしょう。特にシャッターリボンやシャッタードラム回りの劣化、スローガバナの油切れなどのトラブルがあるようです。巻き上げてきーきー鳴く個体はシャッターリボンドラムのトラブルが見受けられるので、リボンが切れちゃう前にオーバーホールが必要かと思われます。私の個体はかれこれ3回ほどメーカーOHを受けており、最後にOHを受けたときは「今回使った部品がTTL露出基板のラス1(数年後に修理部門の人に聞いたら本当にそうだった)だから次液漏れさせたら直らないよ」といわれました。父親から受け継いだボディですしまだまだ大切に使いたいと思います。 |
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