DT200WR:クラッチ交換
1代目のDT200WRに乗っていた01年3月頃、2機目のエンジンも3万キロを越えてきたあたりでクラッチのすべりが出始めました。パワーバンドの入り口辺りで回転数がぐわっと上がるというアレです。その辺をいつもの暴走ショップ(謎)で相談したら「クラッチ滑ってるんでないの?」というご診断だったので交換作業をしてしまおうという話になりました。当時はヘッポコ大学生でかなり貧乏だったのも手伝って自力作業にチャレンジしてみました。

 部品ですが、単にクラッチすべりの解消だけならばクラッチプレートとフリクションプレートを交換するだけで大丈夫です。これにクラッチカバーガスケットとミッションオイル、冷却水を用意しておけば問題ないでしょう。フルコースともなればスプリングも新品に変えると安心ですが、数値が規定内ならば気にすることもないと思います。ちなみに同じ作業を3代目DT200WRにもやっています。こっちにはDRCのペーパーディスクキットを突っ込んでいたのですが純正に比べて寿命は1/3程度しかありません。
  ○車体の解体
DT200WRのクラッチ交換はめちゃくちゃ面倒くさいです。バイク屋さんも3XPのクラッチは面倒くさいと明言するほどです。

まず冷却水とミッションオイルを抜きます。さらにシート、シュラウド、タンク、サイドカバーを外し、さらにチャンバーとリアブレーキペダルも撤去します。ここまで外してもまだダメ。ウォーターポンプの入り口に生えてるパイプの固定ネジを抜き、左ラジエーターから伸びるラジエーターホースの下側をパイプから抜き取り、パイプをウォーターポンプから抜き取らなければなりません。ここまでバラしてやっとクラッチカバーを開ける事が出来ます。めちゃくちゃ整備性が悪い車体です。

クラッチカバーを外してからの交換作業は一般的な手順と一緒です。ボスのボルトを抜いてスプリングとボス蓋を外し、ディスクとプレートをまとめて抜き出します。一番奥にジャダー防止スプリングが入ってるのでそれは取り置きし、あとは元と同じ順番に新品を組みつけていけば万事OKです。
○組み立て時のTIPS
組み立ては少し問題があります。といっても大した事はないんですが、ウォーターポンプとオイルポンプを駆動するギアが内側に出ているんですが、これが上手くかみ合ってくれないことがあります。また、クラッチレリーズも上手く入らない場合が多く、これまた結構難儀したりします。多分1回ではすぱっと決まらないでしょう。

あとはバラした逆手順で組み付けていけば終わりです。組み付けた後に冷却水とギアオイルを規定量注入する事を忘れてはいけません。私みたいにクラッチレリーズのテーパーベアリングを焼きつかせるなんてハメになります(苦笑
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