TDM850:K2とモノラックの共存設置
 XTZ750時代から一貫してトップケースはGIVIのモノキータイプ互換品を使ってきました。理由は簡単、ヘルメットが2つ入るからです。クラウザーでもK3やK5を使えば同じことなんですが、あっちはハコ本体を互換品で安く上げる(E450のバッタモンだと5000円でオツリが来るのだ)ことが出来ないという、財政上の致命的欠点があるのです(爆)。だもんでハコはずっと偽GIVIだったりします。で、FZR時代に譲り受けたK2が宙ぶらりんのままだったので、こいつをTDMにも乗せてやるか、ということになりました。

 ところがここで問題発生。FZR時代だとGIVIモノラックとクラウザーK2で取り付けに使うボルト位置が全然別物だったために容易に同居設置が可能だったのですが、TDM850だと4EP/3VDでも4TX/5GGでも取り付けに使うボルト位置がまったく同じ。このあたりをどうやって回避するかが問題でした。で、最近サビついてギシギシと騒音を立てつづけるバカタレ脳みそをこねくり回して考えた結果がこれですわ。
 
 まずはシートカウルとウィンカーの撤去を行います。シートカウル自体はテールランプとグラブバー、3枚のカウルがまとめてごっそりはずれます。外す場所はグラブバー脇にある3本のボルトのうち、前方と後方の2本で、左右あわせて4本を撤去します。

 すでにGIVIのモノラックが設置されている場合、シートカウルを撤去するとサブフレーム後方にパーツリストにないフレームが1本増えているのがわかります。モノラックと同時設置の場合はこの時点でGIVI製の追加サブフレームを載せます。乗せたらウィンカーのハーネスを外し、ウィンカーも外してしまいます。

 ウィンカーを撤去したらK2マウントキットに付属の延長ケーブルと交換し、車体側のギボシをメインハーネスに接続しておきます。

 ここまで作業が終わればカウルを組み戻してOK。サイレンサー固定ボルトと共締めするステーを説明書どおりにつけてしまいます。
 
 さてはて、TDM850というのはハナからパニア設置を目算に入れて設計されていたようで、サブフレームのこんなところにボルト穴があります。モノラックの取付金具もK2の取り付け金具もこれを利用しています。

 本来K2を取り付けるときはこのボルト穴にM8×50mmの寸切りボルトをブチ込み、スペーサーナットをねじ込み、ステーを通してからM8ナットで固定してあります。しかし今回はモノラックという先客がいますのでまとめて固定してしまわなくてはなりません。そこでモノラック付属のM8×50mmのナットより30mm長いM8×80mmのボルトを準備します。

 で、写真のようにフレーム>GIVI金具>ワッシャ数枚(現物合わ)>ステー付属ワッシャ>ステー>付属ワッシャと組み合わせ、ボルトを突っ込んで固定します。これでボルトは大体2cm近くフレーム内に入ってるみたいでした。こうすると標準より20mmほど下がってしまいますが、なんとかステーを固定することができます。
 
 さらに続いて後部の金具。ここはまるっきりモノラックの金具を利用します。この金具、先述の「シートフレームに乗ってる追加フレーム」そのものです。本来はこの追加フレームの固定に利用しているボルトでU字状の金具を取り付けてK2と接続するのですが、どう考えてもそれは無理なご相談っぽいのです。ところが……。

 なんとモノラックの追加フレームとモノラック本体を接続する部分のボルト位置が幸か不幸かK2の取り付け位置と限りなく近いのです。さらに使用するボルトもM8と来ます。これは流用するしかないというわけで、GIVI付属のM8×15mmを引っこ抜き、そこにさっき使用しなかったM8×50mmの寸切りをブチ込みます。で、さらにさっき使用しなかったM8スペーサーナットをかませ、またもや現物合わせでワッシャをかませてやるとこのとおり、無事に着いてしまうのでした。

 あとは左右両舷の位置合わせや前後位置、上下角を調整して本締めすれば設置完了でございます。
 
 ま、なるようにつけたわけですが、実際ついてみるとこんな感じ。やっぱり多少前下がりなのが気になります。だもんで後々調整しようと思っています。

 あとKAZZさんの助言もあって、あとから中間部分のワッシャいぱーいのところにゴムワッシャを追加しようかとも考えています。使ってるのは締め付けトルク9kg対応の高強度ボルトなんですけど、やっぱ心配ですからね。
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