MT-09 tracer : カムチェーンテンショナーの初期不良
 VOL9911の雑記でさらっとだけ書いた話なんですが、MT-09 tracerでカムチェーンテンショナーの初期不良を引き当てました。これ、発覚してから調べていると海外ではMT-09でそこそこメジャーなトラブルとして認知されているようで、国内モデルの無印MT-09でも30〜40台くらいがクレーム修理対応となっていたようです。で、私の機体も当然ながら保証の期間内なので初期不良扱いになりました。
 
 MT-09系からはこれまでとは全く違うタイプのカムチェーンテンショナーがついています。テンショナー自体の直径も2倍以上に拡大されていまし、取り付ける際の手間や調整も凄く楽なんですが、なんせMF化された完全自動型。壊れてしまうとどうしようもありません。
 
 なお、トラブルに関してですが、前兆症状は平成27年(2015年)の夏過ぎからすでに出ていました。エンジン始動直後の冷間時にヘッド周辺からチキチキという音がするというものです。温まると消えていたのでそれほど深刻に考えず放置していたのですが、平成28年(2016年)の3月末、ツーリングに行こうと走り始めたら突然エンジンのシリンダー右側からガチャガチャと大きな打音が聞こえるようになり、これは一大事だということで点検した結果、カムチェーンテンショナーの異常でした。その場で発注したんですが本社在庫で土日を挟んだので中5日ほどかかりました。
 
 というわけで届いた部品がこれです。
 
 
 これはパッケージから取り出した状態です。まず全体を握って縮めながら、突き刺さってる治具を使ってネジをキリキリと締め上げます。そうすると全長が最も短くなった状態で固定されます。この状態でエンジンのクランク位置を指定通りの場所(たしか上死点)に固定し、こいつを取りつけます。取り付けて完全に固定が終われば治具を若干左に回してから抜くと、ロックが外れてバネが伸びてテンションが掛かる、そういう仕組みになっています。
 
 車体から取り外したテンショナーがこれです。
 
 
 正直、見た目では全く何が何やらわかりませんし異常があるようにも見えないのですが、新品と比べて赤で囲んだあたりの部品の動きにガタがあります。また、両方を握り比べたところ、若干エラー品のほうがバネのテンションが弱い感じがしました。
 
 とりあえずこれで異音は完全に解消されています。
 オマケでミッションのタッチが突然劇的によくなったんだけど何なんだろうかねえ^^;;
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