K11 March(Micra) G#:エアコンのお手軽補強術
 2018年、今年の夏は去年よりさらに猛烈な暑さの日本です。とにかくやってられません。そしてK11マーチのエアコンがあまりにも真昼間に効かないことにブチギレまして……。

 でまあ、ある日twitterに面白い書き込みが流れてきました。


 要するにエアコンの低圧側(冷媒が冷えてる側)をエンジンルーム内で保温と遮熱してバルクヘッドまで冷媒を導いてやれば、コンデンサにたどりつく冷媒の温度が低いのでエアコンがよく効くようになる、というもの。冷却器で粗熱を落としCPで圧縮後に低圧側で解放され気化熱で冷媒が冷えるわけですが、冷えた冷媒がエンジンルーム内を通るうちにエンジンの排熱で温められ、車内側コンデンサにたどり着くときには大して冷えてないって状態なんですよね。それをバルクヘッドにたどり着くまで冷え冷えにしておこうという奴です。

 実際、某車輛用エアコンメーカーのエンジニアが「小排気量やCP容量の低い車輛ほどてきめんに効果が出る」とのお墨付きを出しています。また、車輛メーカー側も若干その辺は考慮に入れていて、申し訳程度の断熱材の巻き込みはやっていますが、まあほとんど焼け石に水でした。そこで、上記tweetと同じ手直しを実際にやってみました。
 
 
 ちなみに用意したのは本当に「水道用の凍結防止カバー3m」と「耐熱アルミテープ」のみです。低圧側をまず可能な限りバルクヘッドまで巻き込みます。また、可能な範囲で高圧側と低圧側は共巻きにします。K11マーチの場合、エキパイのすぐ右側というとても熱的に悪い場所にエアコン配管とコンプレッサーが通っていますので、この辺を徹底的に断熱しておきますした。

 するとですねえ……エアコン吹き出し口の温度が劇的に下がりました。風量最大にした時の温度が5度以上下がりました。K11ってエアコン最大にするとほとんど冷えないんですよね。1点気を付けないといけないのが熱対策です。マーチもそうですがエキパイのすぐわきに配管がある場合、下手すればエキパイの排熱で保温材が溶けたり燃えたりします。施工をしたら近場のうろちょろから始めてとにかく「熱的に大丈夫なこと」の確認だけはしっかりしてください。
  
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