B7C4 XT250 SEROW Final Edition 2020 Japan
XT250 SEROW 2023年08月時の仕様

 

 
4JGと入れ替えで10年以上運用できるゲタ車として、人生初のオフロード車の新車として導入しました。こいつは早々手放すつもりはありません。

250セローは最初はキャブ仕様でした。それがのちにFI化されて結構長いこと売られていましたが、2018年にマイナーチェンジがあり、ファイナル・エディションと同等の仕様に変わっています。17までのXT250との違いですが、リア周りの外装、エンジン圧縮比とECUセッティングの変更、タンク構造の変更、チャコール・キャニスター装備という変更点があり、B7C1からB7C4へと機種コードが変わっています。うち、リア周りの外装変更はナンバープレート表示に関わる法規制によるものです。

17までのセロー250と違い、18〜20までの250はエンジン特性がかなり違います。低速がパワフルでパンチが効くようになり、4JGみたいな味付けに変わっています。そのおかげで回さなくても結構すいすい走れます。4JGより10kg重くなったことはそれほど感じません。ちなみにキャリアとアンダーガードは17までのものがそのまま使えます。
主なスペック
機種コード B7C4
全長/全幅/全高 2100mm/805mm/1160mm
発動機種類 空冷4ストローク単気筒OHC
排気量/径/行程 249cc/74.0×58.0mm
最大出力 20ps/7,500rpm
最大トルク 2.1kg-m/6,000rpm
タンク容量 9.3リットル
主な変更点
フロントサススプリング
TGR 4.2kg
リアサス TGR1.1

RENTHAL トライアル用ハンドル 
使用タイヤ
前:BRIDGESTONE TW301 :2.75-21
後:BRIDGESTONE TW302:120/80-18
追加装備
ワイズギア ハイシート
4JG純正OPT:ブラッシュガード
純正OPT:リアキャリア(〜17用)
ブロンコ純正工具入れ
AG200純正クラッチレバー・ストッパー
 
設定変更
特記事項無し
2023年8月時点でのインプレッション
 本記事執筆時はまだ新車だったのでインプレ等は書いてなかったのですが、3年間乗って見て色々と見えてきて部品交換とかもしていったので、その辺をつらつらと。

 まず、基本的にこのバイクってオフ車の形をしていますが、想定しているのはVストローム250のような使い方だと思います。オンがメインでオフも行けますよ、的な。後述しますが、特にその辺が印象的なのは足回りの味付けで、225までのセローはあくまで基本の軸足はオフでしたが、250は基本の軸足がオンにあるような感じです。
 
○乗車ポジション
 これは225時代のノーマルハンドルもそうですが、絞り込みがキツく高さがあるので、体格のある人のスタンディングはあまりまともに考慮されていないと思います。225時代はまだステップの位置が結構後にあったのでマシでしたが、250はTT-Rに近い位置にステップが移動してきているのもあり、この辺のバランスがかなり悪くなっています。荷物を積んでトコトコとオン中心でツーリングをする、タンデムでぷらぷらする、という目的ならいいかもしれませんが、ちゃんとオフを走ろうとするとおそらく真っ先に不満点が出るのがハンドルだと思います。私はレンサルのトライアル用に替えましたが、リック・ジョンソンみたいなMX用のフラット系に変える人も多いです。
 ノーマルのシートは足つき性をかなり重視していてペラペラなので、ロングランも考える人はワイズギアのツーリングシートはマストだと思います。あと175cm以上の身長のある人でもオフでの扱いが相当楽になるので、ハイシートは入れておくべきかな。

○積載性
 正直、〜17までのキャリアがポン付けでついちゃうので、わざわざくっそ重たいツーセロ用キャリアなんて買う意義はあまりないと思います。純正キャリアつけるとめちゃくちゃ積載性上がります。この辺は225よりはるかによくできていると思います。

○足回り
 正直、前述した通り、オフで遊びたいなら足回りは前後とも改修マストです。ぶっちゃけYSSのリアサスでセッティング出すだけでも大幅に違うと思うんですが、おそらくタンデムツーリングや積載ツーリング、高速道路を想定しているため、かなりオンに寄った中途半端なセッティングになっています。フロントのスプリングが弱い分だけオイル粘度を高くし油面をあげてダンピングを効かせ動かない足にしているのはまさにそこ。フロントのグリップが弱い・ジャックナイフしようとしても逃げるというのは握りゴケ対策をかなりやったせいで、そのおかげで本来オフ車として持っていなければならない特性を捨ててしまってる残念なところがあります。逆に、オフに行かずオンばっかり走るんだったらノーマルは最強かと思います。

○エンジン
 キャブ、FI前期、中期、ファイナルと乗り比べていますが、ファイナルはキャブの開け始めのパンチにFIの中高速の伸びと巡航性能という、まぁまぁチートみたいなところはあると思います。エンジン特性にかんしては250セローの中でファイナルはずば抜けていると思います。
(C)1998/2020 Takayuki Kazahaya