ZC33S Suzuki SWIFT SORTS 2022 Japan
ZC33Sとは、っていまさらですが
 日記で何度か22年5月くらいからちらちらと不調がウンタラと言ってたころ、どうもZC33Sがそろそろ受注停止でFMCが入り次のモデルはマイルドハイブリッドらしいって話が流れていました。車検が残ってる、右側面以外はリペイント済みで超綺麗ってことでいい値段で売れてしまうと判断し、受注停止ギリで契約してしまいました。でも4か月待たされたけどナー。
 
 基本的にホットハッチでMTが必須条件だったので比較対象はヤリスRSとマツダ15MBでした。が、ヤリスも15MBもカーステ周りの制限がキツすぎるのが最大のネックになったのと、ZC33Sとの価格差が性能差を埋められないというのもあり、ZC33Sになりました。

○スイフトスポーツのすっげー簡単な歴史
 元々スイフトというのは国内モデルで言うところのカルタスの欧州向けモデル名でした。ジムカーナやラリーで活躍したカルタスは海外ではスイフトとして売られていました。その後、軽自動車のKeiが出た90年代後半、Keiのサイドパネル等を今でいうところのソリオのフロアに引っ付ける形で新型スイフトが開発され、その際に国内モデルのカルタスもスイフトに統合されます。これが国内では初代、海外では4代目のスイフトになります。ちなみにパキスタンでは4代目カルタスが販売されてるんですが同じ車種が欧州では過去にセレリオという名前で売られていました。ああ、ややいこしい……。セレリオ自体が今は3代目、パキスタンでカルタスだった奴は2代目、初代は7代目アルトのデカい版、2代目からはマルチスズキ向けの設計で国内モデルとの互換なしですね。

 国内基準で行くと初代のスイフト、モータースポーツ向け需要が当然あるんですが、前期型3ドア車に専用チューンの1.5Lエンジンと足回り、クロスミッション、ボディ補強などを追加して03年に発売されたのが初代HT81Sで、こいつはヨーロッパのラリーシーンでかなり活躍しました。05年にJWRC規定に合わせた1.6Lエンジンを搭載し、当然ノーマルから車体も足回りも強化されて発売された2代目ZC31S、2代目と同じM16AながらVVTエンジンや6MT、17インチホイール等で進化した3代目ZC32Sと続き、4代目ZC33Sへと繋がります。日本国内や台湾では5ドアHBだけですが、欧州モデルでは3ドアが存在するってか、たしか5ドアのスイスポって日本と台湾だけだったような覚えがあります。間違えてたらすんません、twitterへ間違えてるってツッコミ入れてください。初代HT81Sは逆に国内モデルも3ドアオンリーでした。2代目ZC31Sから使われてるPCD114.3mmのハブはエスクードのモノと同じ、3代目の6MTはキザシのモノをベースにしています。

 4代目ですが、3代目までとは違い、結構新機構を突っ込んでいるみたいです。シャシ周りはハイテン鋼を使って軽量高剛性化してあったり、6MTも専用品を新規開発しノーマルでもラリー等で耐えうる性能を付与してある、RS等と比較し1.4Lと200ccダウンしてる代わりにターボ化されている、横幅が広いのでノーマルと外装の互換性なしなど色々変更点はあります。
 
○4代目スイフトスポーツの雑感
 執筆時点ではまだ慣らしの途中なのでガンガンに攻めてるわけではないんですが、エンジン特性はハーフスロットル・3000rpm縛りでもK11より確実に速いです。ターボが上で加給するのではなく、中間域でパワーの出方が欲しいときにアシストって感じで加給してくるタイプなので、パワーバンドが広く中速から良好な加速をします。ターボラグなんて感じられないのもスゴいです。足回りはまだノーマルのモンローのままですが、おそらく足回りに関してもストリートで遊ぶ分にはノーマルで充分な性能があります。路面のグリップ感がものすごく高く、沈んでからがっつり踏ん張るタイプで切り替えしが振られにくいという味付けになっています。
 欠点と言えばスズキ・セイフティーサポート搭載車なのですが、とにかくブレーキ警報と車線逸脱警報が鬱陶しいの一言。特に車線逸脱警報は誤認識による警報動作がものすごく多いので、ちょっとだけセイフティーサポートを付けたことは後悔しています。ただ、これを付けないとクルーズコントロールが使えないので、その辺はバーターでした。

○2型→3型ZC33Sで変更された点
1.ライトが手動でハイビームに切り替えられるようになった。
 1型と2型ではディーラーでダイアグツールを使い、ハイビームアシストをキャンセルする以外に手段がありませんでした。22年10月のマイナーチェンジでは地味に「ライトを手動ONの状態にすると手動でビームのHiとLoが切り替えられる」機能が追加されています。

2. 給油口にフィラーキャップホルダが追加された。
 これも超地味だけどめっちゃ便利な変更で、ヒューエルリッドの裏側にフィラーキャップをかぽってはめられるような場所が設置されました。おかげで蓋をぶらぶらさせなくて済みますし、蓋の閉め忘れ防止にもなります。これは超絶便利です。これ、おそらく部品でリッドだけ買ってきて車体色へ塗装すれば1型や2型にも取り付けられると思います。

 あと、1型>2型で変更されてるポイントで地味に便利なのが「レバーを倒したら勝手に3発ウィンカーが点滅する」機能が廃止されたことでしょうか。あれは便利という人のほうが少なかった奴なので、廃止されてもやむなしでしょう。
ZC33S スズキ スイフトスポーツ 2023年1月時点での仕様

 

 

主なスペック
機種コード 4BA-ZC33S
全長/全幅/全高 3890mm/1735mm/1500mm
発動機種類 水冷DOHC4気筒ターボ
16バルブVVT
排気量/径/行程 1371cc/73.0x81.9mm
最大出力 140ps/5,500rpm
最大トルク 23.4kg-m/2,500-3,500rpm
タンク容量 9.3リットル
主な変更点
夏用:OZ スーパーレッジェーラ 17インチ7J+43
冬用:よくわからん安いアルミ16インチ6.5J+45
  
使用タイヤ
夏用
Continental
ContiSportContact5 195/45R17 81W
冬用
Birdgeston
Brizzak VRX3 185/55R16 83Q
追加装備
特記事項無し
設定変更
特記事項無し
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